御所染(ごしょぞめ)とは?|Goshozome|#E7B8C2

627日の誕辰和色

御所染

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色の説明

御所染(ごしょぞめ)とは、淡く渋い紅色のことです。寛永年間に東福門院 とうふくもんいんの女院御所に仕える女官から広まったため、このみやびな名前がつきました。

東福門院とは、“後水尾天皇”の妻“徳川和子 とくがわ まさこ”のことで、“徳川家康”の孫にあたります。京を中心とした「寛永文化」の中心人物のひとりで、茶道・香道など文芸芸術にすぐれ、後の「寛文小袖」は和子 まさこ好みの小袖 こそでが元になったとも言われる才媛です。

宮中にて小袖を着用するようになったのも彼女からで、寛永の宮廷文化形成に欠かせない存在でもあります。手先が器用で、彼女が作った押絵は京都の町衆に大変人気があり、和子の押絵を持つことは1つのステータスでした。

また、着道楽なところもあったようで、御用達の呉服商「雁金屋 かりがねや」には月間45着もの注文があったとの資料が残されています。

女官たちに自分の衣服を下賜することも多く、そんな女官たちから和子好みが町方に広がり、『御所染』の色もまた広まっていったのでしょう。

余談ですが、この呉服商の「雁金屋」は、琳派の“尾形光琳”・“尾形乾山”兄弟の実家でもあります。

「雁金屋」には東福門院からの800点以上の注文記録が残されていることから、若き光琳も彼女の斬新なデザインの小袖に数多く触れる機会もあったでしょう。

もしかしたら、和子好みの小袖が光琳の感性に少なからず影響を与えたかもしれないと考えると、ある意味、琳派にも影響を与えた人物とも言えそうですね。

貞享3年(一六八一)に刊行の「諸国御ひいなかた」という、当時のファッション誌のような書籍にも「御所方呉服染様 ごふくそめようの事」という御所(和子)に関する項目が記載されてることからも分かるように、その感性は当時から注目されていました。

そんな和子好みの『御所染』の色は、彼女のセンスを表すような美しいものとなっています。

-読み:ごしょぞめ-

東福門院和子(徳川和子)

江戸時代前期(一六〇七~一六七八),後水尾 ごみずのお天皇の中宮 ちゅうぐう。 慶長12年10月4日生まれ。 徳川秀忠の八女。名は和子(かずこ)/(まさこ)。母はお江与(崇源院)。元和 げんな6年14歳で幕府の朝廷懐柔策により入内、後水尾天皇の女御 にょうごとなる。9年一宮興子 おきこ内親王(後の明正 めいしょう天皇)を生み、翌年の寛永元年(一六二四)に中宮へ。6年院号を授けられ「東福門院」と称した。延宝6年(一六〇七‐七八)6月15日死去。72歳。江戸出身。

関連する色の紹介

[Explanation of a color]

Thr Goshozome is a light and astringent red. This name was given because it spread from a female officer who served the Imperial Palace in Tofukumon-in during the Kanei Period.

Tofukumon-in is “Masako Tokugawa”, the wife of “Emperor Gomizuo” and is the grandson of “Ieyasu Tokugawa”. One of the main figures of “Kanei Culture” centered on Kyo, and excellent in literary arts such as tea ceremony and incense, the later “Kanbun Kosode” is said to be based on Masako’s favorite Kosode.

She also began to wear Kosode in Miyanaka, and is an indispensable part of Kanei’s court culture formation. Her hand was dexterous, and the picture she made was very popular with the townspeople in Kyoto, and having a picture of Kazuko was one status.

In addition, there seemed to be a place where it was easy to get dressed up, and there is a document that there was an order for 45 clothes per month at the purveyor “Karigane-ya”.

Many of them gave their own clothes, and Masako’s taste spread to the townspeople from imperial women, and the color of “Goshozome” would have become popular.

As an aside, “Krigane-ya” of this kimono merchant is also the home of the “Ogata Kourin” and “Ogata Kenzan” brothers. “Karigane-ya” was very prosperous at that time, as you can see from the fact that more than 800 orders from Tofukumon-in were recorded.

The young Kourin would have had the opportunity to touch her innovatively designed small sleeves. Perhaps it influenced Korin’s sensibility.

The book “Gokyokata-gofukusomeyou”, which was published in the 16th year of Shokei, called “Shokoku Mihikata” As can be seen from the fact that the item related to the Imperial Palace (= Masako) is listed, its sensibility has attracted attention from that time.

Kazuko’s favorite “Goshozome” color may be the color of her sense.

-read: Goshozome-

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御所染(Goshozome)
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