色の名前Japan Color Name | 冥色(めいしょく) |
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ローマ字Romanized | Meishoku |
RGB | R:053 G:082 B:115 |
CMYK | C:60 M:30 Y:00 K:60 |
Web カラーHex triplet |
色の説明
冥色(めいしょく)とは、夕暮れ時の仄暗 い空のような深く渋い青色のことです。暮れの色。
『冥色』の「冥」とは、暗さや深淵、曖昧さを意味する文字であり、「色」と組み合わせることで、光が少なく、朧 げな状態や静けさ、神秘的な雰囲気を表現する詩的な言葉として用いられてきました。この場合の「冥色」は、闇が迫る薄暗さだけでなく、その情景に含まれる静謐さや神秘生をも示しています。
石川丈山の漢詩文集「新編覆醤集 」(一六七六)には「冥色分高漢、雷声過遠山」※とあり、「冥色」が薄暗い空を表現する言葉として登場しています。
※漢詩の意味は、「薄暗い空が高い天空に広がり、雷の音が遠くの山々を越えて響き渡る。」
ただし、『冥色』が色名として使われるようになるのは明治時代の近代文学からです。同じような色合いの『濃藍 』『紺鼠 』では伝えきれない深い情感や雰囲気を表現するため、視覚的な美しさとともに、夜の深淵や静寂、朧げな雰囲気を一言で表す色名として『冥色』という言葉が意図的に用いられるようになったのでしょう。
-読み:めいしょく-
「何処となく云われぬ境に一種の冥色が漂って居て」
『ふらんす物語』 永井荷風 (一九〇七)
関連する色の紹介
[Explanation of a color]
Meishoku (冥色) refers to a deep, subdued shade of blue reminiscent of the dim evening sky. It can also be described as the “color of dusk.”
The character “冥” in Meishoku signifies darkness, the abyss, and ambiguity. Combined with “color” (色), it has been used as a poetic term to depict dim, hazy states or atmospheres, expressing tranquility and mystery. In this context, Meishoku represents not only the encroaching twilight but also the stillness and mystique contained within such a scene.
In Ishikawa Jōzan’s anthology of Chinese-style poetry, “Shinpen Fukushōshū” (新編覆醤集, 1676), there is a line: “冥色分高漢、雷声過遠山,” where Meishoku appears as a term to describe the dim evening sky.
However, Meishoku began to be used as a color name in modern Japanese literature during the Meiji period. Writers of that time sought expressions that conveyed deep emotions and atmospheres that could not be fully captured by existing names for similar shades, such as “Koiai” (濃藍, deep indigo) or “Konnezu” (紺鼠, dark gray-blue). As a result, Meishoku was intentionally adopted as a color name to embody both visual beauty and the serene, mysterious ambiance of the night in a single evocative word.
-read: Meishoku-
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