鼈甲色(べっこういろ)とは?|Bekkou-iro|#CE9B0E

鼈甲色Bekkou-iro

色の名前Japan Color Name 鼈甲色(べっこういろ)
ローマ字Romanized Bekkou-iro
RGB R:206 G:155 B:014
CMYK C:00 M:32 Y:90 K:25
Web カラーHex triplet

色の説明

鼈甲色(べっこういろ)とは、海ガメの一種タイマイ(玳瑁)の甲羅の加工品である鼈甲 べっこうを連想させる黒みを帯びた深い黄色のことです。その名のとおり、色名は鼈甲に由来しており、透明感のある『黄色』から『黄褐色 おうかっしょく』と幅広い色相を含みます。

『鼈甲色』は比較的新しい色で、色名として登場するのは明治時代の近代文学からです。鼈甲細工が隆盛する江戸時代後期までは、鼈甲が非常に希少で高価な品であったことや、透明感のある黄褐色系の色は一般的に『飴色 あめいろ』と呼ばれていたため色名とならなかったのでしょう。 英名では『アンバー(amber)』で『琥珀色 こはくいろ』と同じです。

鼈甲(べっこう)

鼈甲(べっこう)とは、海ガメの一種タイマイの甲羅を何枚か重ね、水と熱を加えながら圧縮して作ったもの。半透明で黒と黄のまだらの模様があり、くしこしらえ、眼鏡など細工物の材料として用いられる。

江戸時代、タイマイの甲羅を服飾品として用いることが禁止されたため、これをスッポン(鼈)の甲として言い逃れたことから「鼈甲 べっこう」と呼ぶようになった。

明治になり国交を開いた日本は、国内のみで消費していた鼈甲を伝統工芸品として世界各国へ輸出するようになりました。それにともない鼈甲細工は西洋風のデザインを取り入れるなど、これまで以上に発展し魅力的なものとなっていきます。だからこそ明治の文豪たちも鼈甲の色を、新たな色名として作品に取り入れるたのかもしれません。



鼈甲の簪(べっこうのかんざし)

鼈甲の簪(べっこうのかんざし)

-読み:べっこう-


「鼈甲色(ベッカフイロ)の脊をした六七寸もあらうと思ふのが、小桶の中に押合って居るので」

『青春』夏・八 小栗風葉著。明治三八年(一九◯五)

関連する色の紹介

[Explanation of a color]

The Bekkou-iro, or tortoiseshell color, is a deep yellow tinged with black, reminiscent of the processed shells of the hawksbill sea turtle (Eretmochelys imbricata), known as bekkou. As the name suggests, the color derives from the tortoiseshell, encompassing a broad range of hues from translucent yellow to yellow-brown.

The term “bekkou-iro” is relatively new, appearing in modern literature from the Meiji era. Until the late Edo period, when tortoiseshell craftsmanship flourished, tortoiseshell was an extremely rare and valuable item. The translucent yellow-brown hues were generally referred to as “ameiro” (candy color) and had not yet become a specific color name. In English, this color is known as amber, the same as the color of fossilized tree resin.

Bekkou (Tortoiseshell)

Bekkou is made by layering the shells of the hawksbill sea turtle and compressing them with water and heat. It is semi-transparent with mottled patterns of black and yellow, used as a material for crafting items such as combs, hairpins, and eyeglasses.

During the Edo period, the use of hawksbill turtle shells for fashion accessories was prohibited, leading to the euphemistic name “bekkou” (tortoiseshell) as a way to circumvent this ban by claiming it to be the shell of a different turtle species.

In the Meiji era, Japan opened its borders and began exporting bekkou, which had previously been consumed domestically, as a traditional craft to various countries around the world. This led to the incorporation of Western designs into tortoiseshell craftsmanship, making it even more developed and attractive. This evolution might be why Meiji-era literary figures adopted the color of bekkou into their works as a new color name.

-read:Bekkou-iro-

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タグ:明治の色近代の色

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