桃色(ももいろ)とは?|Momo-iro|#F58F98

桃色Momo-iro

色の名前Japan Color Name 桃色(ももいろ)
ローマ字Romanized Momo-iro
RGB R:245 G:143 B:152
CMYK C:03 M:57 Y:27 K:0
Web カラーHex triplet
誕辰色3月3日

色の説明

桃色(ももいろ)とは、桃の花の色に似た明るく淡い紅色のことです。別名『桃花色 ももはないろ』とも呼ばれ、その名のとおり、桃の花の色に似ていることからこの名が付きました。

「桃」を冠する色の起源は古く、「日本書紀」の天智天皇六年の条には「桃染布 つきそめのぬの」、衣服令には「桃染の衫 ももぞめのひとえ」、「万葉集」にも「桃花褐 つきそめの浅らの衣」といった記述が見られ、古くから色としても親しまれてきたことが分かります。

『桃色』として名前が文献に登場するのは室町末期で、能の『謡曲・草子洗小町 そうしあらいこまち』に「もも色の衣や、かさぬらん」という記述があり、桃色が衣服の色として登場しました。

江戸時代の有識故実 ゆうしょくこじつ装束色彙 しょうぞくしきい」(一七七八)によれば、『桃染 つきそめ』は今日 こんにちの『桃色』のことであり、『桃花褐 つきそめ』や『退紅 あらぞめ』は同じ色とあると記されています。ただし、「延喜縫殿式」に示された紅花の使用量から推測すると『退紅』のほうがわずかに淡い色のようです。また『紅梅色』をさらに淡くした色ともいわれます。

なお『桃色』は基本的に紅花で淡く染められた色であり、桃の花で染めたものではありません。桃の花を使っても色が綺麗に出ることはなく、『桃色』の鮮やかさは紅花による染色技法の賜物です。


桃(もも)

桃(もも)は、バラ科スモモ属の落葉小高木。また、その果実や花のこと。原産地は中国。日本へは中国から渡来し、弥生時代には食用として親しまれていた。花期は3月から4月上旬で、薄桃色の美しい花をつける。果期は7月から8月で、果実は赤みがかった白色の薄い皮に包まれている。果肉は水分を多く含み柔らかい。

桃は食用のほか祭祀にも用いられ、古くは邪気を払う力があると信じられていた。三月三日は、桃の花が咲く時期的なものと、桃が病気や災いを払うことから「桃の節句」と呼ばれるようになった。


桃色は、古くから日本の文化に親しまれ、時代を経てその優美さが衣服や装束に取り入れられてきました。現代では、この色相は『ピンク』として広く知られるようになり、ファッションやデザインの分野で多くの人々に愛されています。その柔らかで華やかな色合いは、春の訪れや優しさを象徴する色として親しまれ、これからも多くの人々を魅了し続けるでしょう。

桃の花

桃の花

-読み:ももいろ-


「帷子は広袖に桃色のうら付を取出せ」

『浮世草子・好色五人女』井原西鶴(一六八六)

関連する色の紹介

[Explanation of a color]

Momo-iro (Peach Pink) refers to a bright and soft reddish color reminiscent of peach blossoms. Also known as “Momohana-iro,” the name originates from its resemblance to the color of peach flowers. However, it is important to note that dyeing with actual peach flowers does not produce this color; instead, it is created using diluted safflower dye.

The origin of colors associated with “peach” is ancient. The Nihon Shoki (Chronicles of Japan) from Emperor Tenchi’s sixth year (667 CE) mentions “Tsukisome-no-nuno” (peach-dyed fabric), the Clothing Ordinance refers to “Tsukisome-no-hitoye” (peach-dyed robes), and the Manyoshu includes “Tsukisome no Asara no Koromo” (a robe of light peach-dyed fabric). These records indicate that colors associated with peach have been cherished since ancient times.

The term “Momo-iro” first appears in texts during the late Muromachi period. In the noh play Soshi Arai Komachi (circa 1570), the line “Momo-iro no koromo ya, kasanuran” (“peach-colored robes piled on”) suggests that peach pink was recognized as a clothing color.

According to the Shosoku Shikii (Compendium of Court Colors) from 1778, “Tsukisome” referred to a light red akin to modern-day Momo-iro. The text notes that “Tsukisome,” “Tsukisome no Asara,” and “Ara-some” (light red) are equivalent. However, based on the use of safflower in the Engi Nudonsokushiki (Engi Era Tailoring Guidelines), it is suggested that “Ara-some” was slightly paler. Additionally, it is sometimes described as a softer and lighter version of “Kobai-iro” (plum blossom red).

Momo-iro also appears in layered color schemes for court garments. For example, combinations like “outer: Koki (deep red); inner: Kobai (plum blossom red)” are recorded in texts such as the Koso-sho. However, there are no references to Momo-iro as a clothing color in Heian literature.

Peach pink has long been beloved in Japanese culture and admired for its elegance, appearing in garments and ceremonial attire over the centuries. While today it is more commonly referred to as “pink,” its gentle and vibrant hue continues to captivate people around the world.

-read:momo-iro-

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