鶯茶(うぐいすちゃ)とは?|Uguisucha|#897F2E

鶯茶Uguisucha

色の名前Japan Color Name 鶯茶(うぐいすちゃ)
ローマ字Romanized Uguisucha
RGB R:137 G:127 B:046
CMYK C:00 M:04 Y:70 K:60
Web カラーHex triplet
誕辰色8月26日

色の説明

鶯茶(うぐいすちゃ)とは、鶯の背の羽の色に似た褐色がかった渋みのある黄緑色のことです。江戸中期以後によく使われた染め色で、『海松色 みるちゃ』と並び、数少ない黄緑系の和名のひとつとして現在でも用いられています。

鶯茶』は江戸時代に落ち着いた独特の味わいを持つ色として人気を集め、女性の小紋の色として大流行しました。浮世草子や浄瑠璃などにも数多く色名が見られるほか、浮世絵の美人画や役者絵の着物の色として使われています。当時、単に「うぐいす」といえば、『鴬色 うぐいすいろ』のことではなく『鶯茶』のことでした。

また、当時は茶系の色が流行していたこともあり、『鶯茶』のやや黒みがかった色は『御召茶 おめしちゃ』、『鶯茶』より黄みが強いものを『鶸茶 ひわちゃ』などと、微妙な色合いの変化に対して細かく区別されていました。これが「四十八茶百鼠」と呼ばれる江戸時代の茶色系流行の一端であり、商業ベースで独自の色名が生まれた背景にもなっています。

なお、『鶯茶』自体も江戸時代前期と比べ、中期から後期にかけては色味がやや薄くなり、緑みが増したようです。これは時代ごとの流行や染色技術の変化に伴うものでしょう。

-読み:うぐいすちゃ-

「春しり顔に七つ屋の蔵の戸出るうぐひす茶の、布子の袖を」

『山崎与次兵衛寿の門松』浄瑠璃。近松門左衛門作。享保三年(一七一八)大阪・竹本座初演。

参考文献


[Explanation of a color]

Uguisu-cha (鶯茶) is a subdued yellow-green color with a brownish tint, resembling the hue of a nightingale’s back feathers. It became a widely used dye color from the mid-Edo period onward and, along with Miru-cha (海松色), remains one of the few traditional Japanese color names in the yellow-green spectrum still in use today.

During the Edo period, Uguisu-cha gained popularity as a refined and sophisticated color, especially for women’s komon (小紋) patterns, and became a major trend. This color name frequently appears in ukiyo-zōshi (浮世草子) and jōruri (浄瑠璃) literature and was often used for the clothing of courtesans and actors in ukiyo-e (浮世絵) prints. At that time, the term “uguisu” generally referred to Uguisu-cha, rather than Uguisu-iro (鶯色).

Additionally, brownish hues were in vogue during the Edo period, leading to further differentiation of similar shades. A darker variation of Uguisu-cha was known as Omeshi-cha (御召茶), while a more yellow-toned variant was called Hiwa-cha (鶸茶). These subtle gradations of color were meticulously classified, reflecting the Edo-period trend known as “Shijūhachi-cha Hyakunezumi (四十八茶百鼠)”, which categorized numerous shades of brown and gray. This trend also contributed to the creation of unique color names for commercial purposes.

Furthermore, the shade of Uguisu-cha itself evolved over time. Compared to the early Edo period, it gradually became lighter and took on a greener hue during the mid-to-late Edo period, likely influenced by changing fashion trends and advancements in dyeing techniques.

-read:Uguisucha-

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